主語
日本語では主語を省いて話すことが多いですよね。
「(私は)今、家(に居る)」
とか、
「(あなたは)お昼(に)何(を)食べた?」
とか。
日常会話では、色々省きますよね。
英語などヨーロッパ諸語は、たいてい主語をはっきりさせます。
主語を言わなくても、動詞を聞けば、何人称かわかる言語もあります。
私はこれが、アイデンティティ形成に、大きく影響を及ぼしていると考えています。
[ 誰が、何をするのか。]
責任の所在などの大事ではない普段の会話では、その「誰」を強く意識はしていないかもしれませんが、刷り込みというか、潜在意識にはじわじわ効いていると思います。
例えば、積極性、イニシアティヴ( initiative )を取るのが苦手とか。
所謂 ”同調文化” なるものは、主語を省く事で自・他の線引きが曖昧になる事による部分も、小さくないのではないかと思うのです。
一方で、一体感や連帯感を感じやすいのかもしれませんね。
ともすると言語の習得は「学問」のようにとらわれがちですが、言語 / 言葉が「文化」である事を、感じます。